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◇NECグリーンロケッツ東葛戦マッチレポート

試合後に選手時代に着用していたデザインのNECのジャージに袖を通して記念撮影する(左から)吉廣ヘッドコーチ、宮本FWコーチ兼アナリスト、権丈FWコーチ

 清水建設江東ブルーシャークスは3月28日、柏の葉公園総合競技場(千葉県柏市)で行われたNTTジャパンラグビー リーグワン2025-26 ディビジョン2第9節で、NECグリーンロケッツ東葛を24―19で下した。吉廣ヘッドコーチ、権丈FWコーチ、宮本FWコーチ兼アナリストにとっては古巣との一戦。来季からJRへの譲渡が決まっているNECとの最後の対戦を制し、通算勝点26で3位を守った。次節は4月4日、夢の島競技場(東京都江東区)で日野レッドドルフィンズと対戦する。

ウォーミングアップで円陣を組むブルーシャークスの選手

 西へ傾いた太陽が、柏の葉公園総合競技場のメインスタンドを覆うアーチ状の大屋根の向こうに沈みかけていた。撤収作業が進み、周囲から人の気配が消えつつあったグラウンドには、静けさが広がっていた。その中央で、宮本が当時と同じデザインのNECのジャージに袖を通し、ひとり静かに吉廣と権丈の2人を待っていた。

 3人が集まったのは、記念写真を撮るためだった。4年前にNECを退団して現役生活に終止符を打った吉廣は、引退時の写真を残していなかった。そこへ向かいながら、緑のジャージ姿の宮本に気づいた吉廣と権丈が、おかしそうに笑みをこぼす。3人は2008年にNECへ入団した同期だった。「一番最初に試合に出たのはアモン(宮本のニックネーム)だったんですよ。僕らは第4節から出られるようになって」。吉廣はそう話しながら同じようにジャージを纏い、権丈とともに宮本の待つグラウンド中央へと歩みを進めた。15年以上前の記憶が、鮮明によみがえる。この場所で、体力も心も、全てを尽くしてきた。

笑顔で記念写真に収まる(左から)宮本FWコーチ兼アナリスト、吉廣ヘッドコーチ、権丈FWコーチ

 「結束力だけで勝ってきたチームでした」。権丈は自身が在籍していた当時のNECのことを振り返って語った。試合が終われば、時間も決めないまま、いつもの地元の居酒屋に自然とチームが集まった。顔を出せば、誰かがいて、また誰かが加わった。ラグビーの話をしたり、他愛もない話をして笑い合いながら、同じ時間を過ごした。それが自分たちを奮い立たせる活力になった。彼ら3人にもう一人を加えた同期4人では、毎年のように旅行にも出かけた。そうした何気ない習慣は、互いを知り、信頼を深めるかけがえの無い日常だった。

 大学での実績も立場も異なる3人だったが、新人の頃から共通していたのは「下から突き上げていこう」という意識だった。そうした気概を持ってチームに入り、それぞれが役割を果たしながら、チームを押し上げていった。「仲は良かったですけど、お互いラグビーを厳しくやっていたので、言い合うことも多かった。アモンに怒られたことも、(権丈)太郎と言い合ったこともありました」と吉廣は言う。チームのためにどうあるべきかを遠慮なくぶつけ合った。一人ひとりが本気でラグビーと向き合っていることを互いが知っていたからこそ、関係が崩れることはなかった。その繰り返しの中で、チームのために動くことが当たり前になっていった。それが、権丈の言う「結束力」の正体だった。

 彼自身も、選手だった当時はその価値を特別なものとして意識していなかったのかもしれない。だが、チームを離れ、別の環境を経験する中で、それは決して当たり前に備わるものではないことが分かった。「当時は何だよって思ってたんですけど、それが強みだった。離れてみると、それって普通なことじゃなかったんですよね」。互いをリスペクトし、全員がチームのためにコミットしてハードワークする。それが、勝敗を分ける局面を切り開く力になる。

攻め上がるネマニ

 いまのブルーシャークスにも同じ力が宿っていた。この日の選手たちは、タックルを受けても簡単には倒されなかった。仲間がカバーに走るためのコンマ1秒をもたらすその意識が、ブレイクダウンでも攻撃でもチームに厚みと余裕を持たせた。課題だったペナルティの数は大きく減少し、前半から主導権を握って試合を制した。

 こうした遂行力は突然生まれたものではなかった。試合の2日前。練習の最後に、吉廣は今後、練習映像を個人ごとに整理して共有していくことを選手たちに伝えた。フルタイムで働きながらプレーする彼らは、全員が同じようにレビューの時間を確保できるわけではない。限られた時間の中でも、それぞれが自分の課題を振り返られるようにするための工夫だった。それがこの試合の内容にすぐつながったかは分からない。ただ、その思いは伝わっただろう。「選手たちのために、まだやれることがある」。そう考えて、コーチ陣は手間を惜しまなかった。そして、コーチ陣を奮い立たせていたのもまた、仕事を抱えながらも夜になればグラウンドに集まり、自分たちのやるべきことを愚直に遂行し続ける選手たちの姿だった。互いのリスペクトの重なりは、チームを少しずつ、しかし確実に前へ進めていた。

体を張ったプレーを見せる長谷らブルーシャークスの選手

 1年前の2月、柏の葉でのNECとの一戦はダブルスコアでの大敗だった。簡単に届く目標ではなかった。「自分がヘッドコーチをしている間に、ここで勝ちたい」。当時、吉廣はそう話していた。だが、今季開幕前にNECの譲渡が発表され、その猶予はなくなった。これが最後の機会だった。権丈は「ヨシ(吉廣)が勝ちたいって言ったので。そのために僕に何ができるかっていうことだけだった」と振り返る。選手たちも、心からラグビーと自分の指導に向き合ってくれた。チームは1年前には想像できなかったほどの成長を遂げていた。

 NECという大好きだったチームが変わっていく様子を選手として最後に経験した。だからこそ、この場所で自分が貫いてきた在り方を証明したかった。その思いを、チームのみんなが支えてくれた。吉廣は言う。「この目標を達成するまでにチームに本当の意味で愛着が湧きました。ここからはシンプルに、ブルーシャークスがここからどうやって上の壁を狙っていくかとか、どうやって強くなっていくかっていうところにシンプルにフォーカスしていく。本当に次の章が始まったかなっていう感じです」。

公式戦100試合出場を達成して、笑顔を見せるバンワイク

 撮影の最後、カメラマンから「3人でふざけ合っているカットが欲しいです」と声がかかった。「それならこうですね」と吉廣が笑いながら位置を入れ替え、宮本を中央に立たせる。肩を組み、吉廣と権丈が宮本の額に手を置いた。3人は、少年のような笑顔を見せた。その写真には多くのものが写し出されていた。彼らが過ごしてきた時間や、変わらず大切にしてきたもの。吉廣が信じてきた強さが静かに、深く刻まれていた。


◇吉廣広征HC、権丈太郎FWコーチ、マリティノ・ネマニ選手 会見

 会見で並ぶ(左から)権丈FWコーチ、吉廣ヘッドコーチ、ネマニ

質問者:本日の総括をお願いいたします。

吉廣HC:まず試合に携わっていただいた全ての皆様に感謝申し上げます。試合に関しては、スケジュール的にNECさんが中5日とタイトな状況だったので、とにかく前半は飛ばしていこうと話していました。その通り、前半は良いスタートになったと思います。

 ただ後半は、10番のビリー・バーンズも「今年一番良くなかった」と言っていましたが、前半うまく回りすぎた分、少し丁寧さを欠いてしまいました。一人ひとりの役割をしっかり遂行するのがうちの強みですが、そこにズレが出てしまったので、そこは1週間かけて修正し、日野戦に向かいたいと思います。ありがとうございました。

権丈FWコーチ:フォワードとしての総括ですが、今日のフォーカスポイントは「自分たちの役割を遂行し切ること」でした。上位チームとの対戦が続く中で後半にきつくなった際に精度が落ち、自分たちから勝ちを手放してしまう場面がありました。そのため、リーグでもフィジカルの強いNECさん相手に最後までやり切ることをテーマに臨みました。後半はプレッシャーを受けた時間帯もありましたが、全体としてはよくやってくれたと思います。

ネマニ選手:コーチ陣が言った通り、前半はポジティブで非常に良かったですが、後半は自分たちで苦しくしてしまいました。次の試合では80分間やり切ることが課題になると思います。

攻め上がる金築

質問者:お三方とも古巣戦でした。率直な感想をお願いします。

吉廣HC:やはり柏の葉で勝つというのは特別ですし、自分が現役最後にプレーした場所でもあります。夢の島で初勝利した時も嬉しかったですが、今日は同じくらい、もしくはそれ以上に嬉しかったです。

権丈FWコーチ:吉廣ヘッドコーチが「絶対に勝ちたい」と言っていたので、それを達成するためにやれることをやり切りました。勝ててホッとしているというところが一番です。

ネマニ選手:吉廣ヘッドコーチが言った通り、本当に感慨深く、たくさんの思い出があるチームです。ただブルーシャークスで新しい歴史も作っていますし、これからもこのチームでさらに思い出を積み重ねていきたいと思います。

質問者:前節からの成長や収穫について教えてください。

吉廣HC:選手はどう思っているかわからないですが、前回NECさんと戦った時は勝てる自信はありましたが、実際に勝った経験がなかったためチャレンジャーの気持ちでした。そして前節、今ディビジョン2で一番調子がいい豊田自動織機シャトルズ愛知戦で勝てるところまでいけたこともあって、今回は「勝たなければいけない」というプレッシャーがありました。前半リードしていた分、後半にもう一度エネルギーを出して取りに行くのではなく、守りに入ってしまったり、うまくいかないことに意識が向いてしまいました。こうした経験はディビジョン2ではまだ少ないため、積み重ねていくことが重要だと思います。選手たちは本当に一生懸命やっているので、こういう経験を積み重ねてしっかり強くなっていくっていうのが大事かなと思ってます。 

 タックルする佐藤

質問者:会見でコーチが並ぶことは珍しいです。お互いの良さについて教えてください。

吉廣HD:僕はずるいところもあって、選手をまとめたり、うまくいくよう持っていく役割を任せてもらっているのですが、権丈コーチは厳しく選手に向き合い、時には衝突する役割も担ってくれているので本当に感謝しています。厳しさがあるからこそ、選手たちの最後の粘りにつながっていると思います。

権丈FWコーチ:吉廣について一番は、チームへの愛情が非常に強く、それがコーチ陣にも選手にも伝わっています。何をすべきかを明確に示してくれるので、あとはやるだけという状態を作ってくれています。自分は吉廣に誘われてこのチームに来ましたが、本当に心から来て良かったと日々感じています。

 スクラムを組むブルーシャークスの選手

質問者:柏の葉での最後の試合ということで、思いを聞かせてください。

吉廣HC:選手としてはNECでしかプレーしていないので、今でも柏の葉は特別な場所です。今でもファンの方に声をかけてもらうことが多く、ビジターというよりはホストのような感覚があります。NECの試合がここで行われなくなるのは残念ですし、自分にとっては家族や母校がなくなるような感覚ですが、今後も後輩たちが良い文化を築きながら、地域に愛されるチームであってほしいと強く願っています。

権丈FWコーチ:試合中はとにかく勝つことだけを考えていました。NECでは最後、入替戦に負けたりと良い思い出ばかりではなかったので、今のチームとして良い試合をして勝てたことは非常に嬉しいです。

ネマニ選手:チームがJRに移る前の最後に勝って終われたことは嬉しいです。寂しさはありますが、次のチャプターに進む意味でも良い節目になりました。とても感慨深く、嬉しい気持ちです。

質問者:ありがとうございました。


◇吉廣広征HC、権丈太郎FWコーチ、宮本誉久FWコーチ兼アナリスト 対談

記念写真の撮影の際に笑顔を見せる(左から)宮本FWコーチ兼アナリスト、吉廣ヘッドコーチ、権丈FWコーチ

質問者:柏の葉で初めてNECに勝った率直な今の気持ちを教えてください。

吉廣HC:試合中はどうやって勝つかが一番でした。でもやっぱりここですごいたくさん試合したので、試合の前後にファンの人に声をかけてもらうのも多くて、そこで勝った今の方が結構実感とか湧いてきて。本当に柏の葉で勝ったんだなというのを感じてますし、めちゃくちゃ嬉しいです。感慨深いです。選手に感謝です。

権丈コーチ:僕はあんまりそういうエモさは感じてないですね(笑)。いや、もうヨシ(吉廣)がずっと勝ちたいって言ってたんで、それを実現するために。もう本当それだけですね。今日は特にフォワードの出来が勝敗を左右すると思ってたので、プレッシャーはすごくありました。そういった意味では、めちゃめちゃ胃が痛いですね(笑)。本当に選手に感謝だなっていう、その気持ちが一番強いです。

宮本コーチ:私も本当にただ勝つっていう、その気持ちだけですね。自分の担当領域のところでしっかりパフォーマンスを出して勝ちにつなげるっていう、そのことだけしか考えてなかったです。本当に。

質問者:御三方の当時のエピソードを教えてください。

吉廣HC:毎年同期旅行も行ってました。もう一人いるんですけど、4人でセブ島とか仙台、広島も行きました。誰かが引退したらその人に刻印した時計をプレゼントするっていうのをやってたんですけど、僕が幹事なんで、僕が辞めたのにまだ時計もらってないんですよ。

2人:(笑)

権丈コーチ:みんながみんな個性的なので、吉廣が言わないとまとまらない。進まないんですよ、もう今と一緒です。ヨシが言ったら「そうだね」って言って、それはもう昔から変わらないですね。なので吉廣がいないとまとまらないし、前にも進まない。

吉廣HC:決定権と、一番下の雑務を両方やるっていう感じです(笑)。こうしようねっていうのを決めて、旅行会社の手配とかも全部やるのも、しおりみたいなのを作るのも僕。で、その場を一生懸命楽しむっていうのがみんなの役割。

2人:(笑)

 攻め上がるバーンズ

質問者:選手時代から今まで長い時間を共にしていますが、関係の変化はありますか。

吉廣HC:ないですね。当時からチームのためを考えた時にお互い厳しく言い合ったりしてましたし、今でもいい意味で言い合えるっていうのはめっちゃいいかなと思います。

質問者:言い合ってもお互い仲が悪くならないというのは、なぜだと思いますか。

権丈コーチ:真剣だからじゃないですかね。ラグビーに。お互い誠実にやってる自負があるし、やっぱリスペクトしてるので。それがチームのため、自分のためにやってるわけなので、(言い合うのは)悪いことじゃないんじゃないかなと思ってます。

質問者:NECで培ってきたもので、今も現在に継承してるものはありますか?

吉廣HC:準備とか、妥協しないって言ったらありきたりですけど、自分に厳しく追い込むっていうのはやっぱ一緒ですね、選手の時も。ただそれは2人もそうですし、一生懸命ラグビーに向き合ってたんで、そのままコーチとなっても誰よりも準備したいし、とにかくやれるまで全部準備するっていうのは一緒かなと思います。

 ボールを運ぶ野村

質問者:お互いがコーチになっても印象は変わらないですか。

権丈コーチ:吉廣は僕が考えないような角度から物事を見たり、話したりしてくれるんで、僕的にはすごい新鮮というか、いつもありがたいなと。そういった意味では今も変わらないです。こんなに頭が切れる人はいないと思います、本当に。すごい貴重な存在です。

 アモン(宮本のニックネーム)は周りからパッと見ると、すごいしっかりしてそうに見えるじゃないですか。全然そうじゃないことがいっぱいあって、適当なところは本当適当。そのくせめちゃめちゃ頑固で、例えば選手に対してのコーチングに対しても「そこまでやるの?」っていうくらい。なのに周りから「宮本さん、なんかすごい真面目な寡黙な人なんだ」って思われるのが、僕はすごいそれイライラする。違うよ、って。

2人:(笑)

吉廣HC:アモンの別のあだ名で「矛盾多き公務員」っていうのがあるんですけど。めっちゃきちっとしてブレないのに、自分のことだとちょっと変なんです。こだわりの領域じゃないところが結構ズレてる。

宮本コーチ:太郎(権丈コーチ)は情熱もそうだし、選手に対しても本音でちゃんと言ってごまかさない。しっかり真正面でぶつかってるっていうところは何も変わらないと思いますし、彼のいいところじゃないかなと思います。吉廣は発想もそうだし、ちゃんと前に進める力とかすごいなと思いますね。

 前半5分、トライを決めて喜ぶヘプテマ(右、左はロウ)

質問者:今日の試合はテーマが「STAY PATIENT(我慢強く)」ということでした。御三方から見て、この点について今日の選手たちはどのように映りましたか。

吉廣HC:最後まで我慢できたっていうところは、客観的に見ても数字で見ても良かったと思います。特に前半は反則が少なかったし、アタックも我慢して継続してました。前に出られなくても、アタックをしていればディフェンスしなくていいのと一緒ですから、相手のアタックの時間を減らすという意味ではすごく良かったです。

 後半ディフェンスの時間が長くなってきつくなってきた時の反省点はありますが、こういう高度にストレスがかかった状況っていうのは練習では作れないので、経験していくしかないと思います。

 今週は選手の方でも「我慢」という点について言ってくれてましたし、チームの規律とか、チーム全体として今日は結構大きい良い試合だったんじゃないかなと思いますね。今まで勝ってたとしてもそこができていない試合はあったので、我慢というチームの文化の意味では一つ上に行けたと思います。

権丈コーチ:自信はついてると思いますね。ただ、例えば今までは100の力を出さないと対抗できなかったNECに対して、今日は出力で言うと80%でも止められて、あと20%はここは行かなくてもいいというところが、反則しないことにもつながっていると思います。
 去年は全力でぶつかっていって最後の最後でやられてしまっていたんですけど、そこもクリアできているかなと。やっぱりディフェンスもラインアウトも、どっちかっていうとプレッシャーを受けてしまうものではあるんですけど、今日は余力を残せていたのが良かった。地力がついたってことですかね。去年は勢いを止められなかったので。攻められる展開が続くと、どうしても反則が重なってしまった。今はそこでだいぶ余裕が出てきているので、我慢するという点は今日うまくやれてたんじゃないですかね。

 ラインアウトのボールをキャッチする白子

質問者:地力がついたということですが、シーズンに入って時間がない中でもフィジカルを強められた理由は。

権丈コーチ:筋力がすごく上がっているかというと正直わからないですけど、慣れと自信があるんじゃないかなと。ディビジョン2の体の大きい相手に対してのコンタクトの慣れと、こうすれば止められるっていう自信。選手からフィジカルでやられてるっていう話は出てこないですし、こうすれば止められるっていうのが選手が分かってきているっていうのが、自信につながっているのかなと思います。

質問者:オフェンス面でもバックスは簡単に倒れませんでした。

宮本コーチ:良かったと思います。若干孤立した場面もありましたけども、少しの時間でも長く立って、倒れた時もしっかりロングリリースで遠くにボールを置くっていう、そこのスキルまでよくできていたと思います。途中サポートが遅れたりっていうのもありましたが、これはまたもう一つ上の段階の課題が得られたなっていう感じです。ここを我慢しなきゃいけない、この苦しい時間帯のここだよっていうのが見えたので。

 攻め上がるベイリー

質問者:今日はNECとの最後の対戦となりました。今日の対戦はどういう意味を持つものでしたか。またこの経験をチームにどのように還元していきたいかを教えてください。

吉廣HC:NECがチームとしていろいろ変わっていくのを選手として経験したことから、どうしても勝ちたいっていうのはありましたけど、これでもう終わりなので。その目標を達成するまでに、本当の意味でブルーシャークスへの愛着も湧いたし、このチームで自分がもっとやらなきゃいけないというのもすごい自覚してます。ここからはシンプルに、ブルーシャークスがどうやって上の壁を狙っていくかにフォーカスしていきます。限られた練習時間、リカバリーがない中でどこまでいけるかというチャレンジが始まると思います。だからすごく苦しいと思うんですけど、2人の力を借りながら頑張っていきたいなと。本当にまた新しい出発みたいな感じだと思います。

権丈コーチ:僕は選手よりもやりたいことが次に見つかったんですっぱり選手を辞めれて、ヨシが誘ってくれた時もそこでやりたいって思って今来ているので、今が本当にすごい幸せなんですね。今日の試合はチームが上に行くためには絶対負けられないのと、あともうヨシが勝ちたいって言ったんで、そのために僕に何ができるかっていうことだけでした。
 NECの経験から言うと、結束力で勝ってきたチームとしてチームに対しての全員のコミットが強みでしたが、それはブルーシャークスにもあると思います。スタッフも選手もお互いのことをリスペクトして、みんながチームのことを優先して一生懸命やっているところが本当にいいところ。これはやっぱり大事なことなんだなって今改めて思ってますし、それは続けていきたいなと。
 あとはプロとして、いかに選手を成長させられるかです。どうやって選手を強くしてディビジョン1に上がれるかをやっぱりやらないといけないと思ってます。

宮本コーチ:私もNECだからっていう特別な気持ちはなくて、とにかく勝つために何ができるかっていうことしか考えてなかったです。できたこととできなかったことをまた振り返って、また次のゲームっていうそのサイクルは変わらないかなと。
 昔からずっと自分が大切にしてきたのは、変わらない信念を持って、その時その時に合わせて必要な戦術やスキルを少しずつ変えていく必要があるということです。それはブルーシャークスに来ても同じで、自分の持っている信念を常に選手にぶつけながら、時代に合ったスキルや戦術をコーチとして提供できるよう自分自身を成長させていくだけっていう、本当にただそれだけですね。

質問者:ありがとうございました。

 NECに勝利して喜ぶブルーシャークスの選手ら