ペルピニャンラグビー研修レポート Vol.8

Bonjour!
最終週のレポートを担当させていただきますBKコーチの坂本和城です。
ペルピニャン(USAP)でのコーチング研修も最終週を迎え、週末には強豪トゥーロンとのプレシーズンマッチが行われ、USAPの強さとファンの情熱を改めて感じる時間となりました。
▫️ 情熱的なUSAPファン
試合が近づくにつれ、商店やカフェには選手のポスターが掲げられ、街角のモニターでは試合映像や選手紹介が流れ、街全体が試合に向けて盛り上がっていきます。
試合当日、スタジアムは赤と黄のクラブカラーに染まり、相手チームのキックにはブーイング。そして自軍がトライをした瞬間には地鳴りのような大歓声と、スタジアム全体を包む歌声。
「クラブと街が一体化する」その迫力は、日本ではなかなか味わえない特別な体験でした。
その圧倒的な「ホームアドバンテージ」は、選手に大きな力を与えていると感じました。

▫️ 型を土台に、選手の判断を重視
ラグビーにおいて、当然どのチームにもアタックの型(ルール)があります。
ただし試合の80分を通して常に型通りに人員を配置できるわけではありません。
プレーの流れによって“想定外の状況”は必ず訪れます。
重要なのは―
・攻撃の目的は前進してスコアする事であって、型を守ること自体が目的になってはいけない。
・型はあるが、その瞬間に前進できる最善の判断を、個々が選択できること。
USAPの練習でも、まずはアタックの型を徹底して積み上げていましたが、アタックの目的は型を守ることではなく「前進」と「スコア」。
そのためには時に型を破ることさえ求められ、コーチ陣もそれを見守っていました。結果、うまくいかない時も多々ありましたが、その経験が選手の判断力を磨き、次に繋がる糧となっており、試合でもそれがいかんなく発揮されていました。
ブルーシャークスでも、型のディテールに磨きをかけつつ、選手が自ら状況を見て決断できるようなアタックを目指したいと思います。

▫️ 最後に
この貴重な研修の機会を与えてくださったブルーシャークス関係者の皆様、温かく迎え入れてくださったUSAPペルピニャンの選手・スタッフの皆さま、そして常に応援し続けてくださるファンの皆さまに、心から感謝を申し上げます。
