USAペルピニャンラグビー研修レポート Vol.6 (スタッフ編)

Pon Juice! 通訳のコナンです。
今週のスタッフ編レポートは私が担当します。
遠征も4週目に突入し、今週チームは5日間の合宿を行っています。今月22日に予定されているトゥーロンとの練習試合に向けて、徐々にギアを上げている段階です。
今回は通訳としての活動に加えて、前回大崎が触れてくれたペルピニャンの街や、そこに根付くカタルーニャ文化について、もう少し深ぼってみたいと思います。
■カタルーニャ人との出会い
ペルピニャンはスペイン国境にほど近く、カタルーニャ文化の影響が色濃い地域です。
同じフランス国内でありながら「ペルピニャンに行くならパスポートが必要だ」と冗談を言う人がいるほど、独自の雰囲気を持っているそうです。
人々は陽気でフレンドリー。初対面でも笑顔で挨拶をしてくれますし、会話を交わすとすぐに打ち解けられる温かさがあります。なんとなく抱いていた「フランス人はクール」というイメージとはかなり違いました。
毎日太陽がギラギラと照りつけ、雲一つない空が広がるので、自然と気持ちまで明るくなるのも納得です。湿気がなく、じっとりした汗をかかないのがとにかく最高です。
住民たちはその陽気な気候を楽しむように、ビーチで日光浴をしたり、公園で語るーニャしたりと、外で過ごす時間をとても大切にしているようです。

■カタルーニャとは
カタルーニャとは、スペイン北東部からフランス南部にかけて広がる歴史的な地域のことで、独自の言語(カタルーニャ語)や文化を大切に守ってきた人々のことを指します。
現在でもカタルーニャ語を話す人は約1000万人いるそうです。
実際、チーム内のラグビー用語にもカタルーニャ語がたくさん使われています。
ペルピニャン以外の有名な都市でいえば、サグラダ・ファミリアのあるバルセロナや、「ゲーム・オブ・スローンズ」のロケ地にもなったジローナがあります。
実は今回の合宿も、そのジローナで行われており、車で1時間半ほど。特に検問などもなくすぐに着きます。隣の県に来たくらいの身近さで国境を越えました。
肌感覚で言うと、溝の口から河口湖くらいの距離感です。
過去にはスペインからの独立運動が盛んになったこともあり、「自分たちは一つの民族である」という強い誇りが根付いていることもこの地域に国境の壁を感じさせない理由の一つとなっています。

■ラグビーが街の誇り
この街で一番驚いたのは、住民がラグビーを誇りにしていることです。1902年に発足したペルピニャンのラグビーチームは、100年以上の歴史を持ち、この街のシンボル的存在になっています。
意外なことに、サッカーやバスケットなどの他スポーツに大きなフランチャイズチームはなく、街を歩けば、ラグビーチームのジャージやグッズを身に付けている人に出会います。カフェやレストランの壁には、写真やユニフォームが当たり前のように飾られていて、街全体がチームを支えているのを感じます。
また、チームから貸与されている車は外装がペルピニャンラグビー仕様なので、運転していると「どんな選手が乗っているんだ?」とめちゃくちゃ見られます。なので、できるだけ期待を裏切らないように選手顔を作り、フレンチスタイルの運転を心がけています。
先日パン屋さんで買い物をしたときには、店員さんに「日本からラグビーを学びに来てるんやろ?」と声をかけられ、おまけでパンをひとつサービスしてもらいました。そんな小さな交流の中に、この街の温かさとラグビーへの愛着を感じます。

■通訳としてのチャレンジ
私は英語と日本語しか話せません。
それでも現地に派遣された以上、自分にできることを最大限にやろうと日々奮闘しています。
フランス語だけが飛び交う環境では、とにかく耳を澄ませ、英語に似たフランス語やラグビー用語を拾いながら会話の大枠を掴むしかありません。話し手の表情やジェスチャーを観察することも大切にしています。
不思議なことにラグビーに関する会話だと意外と理解できる部分も多いのですが、それでも細かいニュアンスは難しいです。だからこそ、ミーティングが終わるとすぐに英語を話せる選手やコーチのもとに駆け寄り、補足をお願いするようにしています。多少忙しそうでも、臆せず強い気持ちで頼ることを心がけています。
また、通訳業務だけでなく、選手のスケジュール管理や自主トレのサポートといった裏方の仕事も担っており、日々の活動を支える役割を果たせていることも、大きな学びになっています。

この環境では、わからないことがあっても待っていては置いて行かれてしまいます。
「きっと理解しているだろう」と思われてしまうこともしばしば。ましてや通訳なら尚更です。だからこそ、自分から動き、積極的に質問して「頼る」姿勢を持つことの大切さを実感しています。
引き続き、この貴重な時間を楽しみながら成長していきたいと思います!
次回は遠征の最終週。レポートは我らがアタックコーチ、坂本さんからお届けします。
お楽しみに!
Au revoir!
