USAペルピニャンラグビー研修レポート Vol.5

Bonjour!レポート第5弾担当の大﨑です。
まず初めに、このような貴重な機会を用意してくださったチーム関係者の皆さま、そして快く送り出してくださった会社関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。ラグビー面に限らず、異国の地での生活を通じて、多方面で様々な刺激を受けることができ、非常に充実した日々を過ごすことができています。
この研修が始まってからあっという間に4週間が経過し、残すところあと1週間となりました。USAP(ペルピニャンのチーム)の練習の流れにも少しずつ慣れ、練習中に飛び交う簡単なフランス語(左右や色、数字、タックル、早くセットしろ!等)は理解できるようになり、よりスムーズに取り組めるようになってきました。ただ、ミーティングや細かな指示はフランス語なので理解できませんが、その都度英語に訳して教えてくれる優しいチームメイトに支えてもらいながら練習に参加しています。

気候面では、日差しが強いため肌は真っ黒になっているものの、最初のうちは気温30℃前後で湿気も少なく、とても過ごしやすいと感じていました。ところが今週から南ヨーロッパ一帯を熱波が襲い、昼間は40℃近くまで気温が急上昇。日本の夏に近い、厳しい暑さを感じています。
街の印象についても触れておきたいと思います。ペルピニャンはフランスの都市ですが、雰囲気は「いわゆるフランス」とは少し異なるイメージです。調べてみると、かつてはカタルーニャ(カタラーン)と呼ばれる独立した地域であった歴史があるようです。街の至る所にカタルーニャを象徴する赤と黄色の旗が掲げられており、地域の誇りと一体感を強く感じます。USAPのエンブレムやジャージにもこのカラーが取り入れられており、改めて「地域に根ざしたクラブ」であることを強く実感しました。

さて、研修4週目の今週は、USAPのプレシーズン合宿に帯同しています。普段のグラウンドを離れ、スペインのキャンプ地に5日間滞在。各選手が自分の車で移動し、2時間ほどで到着しました。
この合宿は9月のシーズン開幕に向け、戦術理解を深めることが主な目的のようです。午前と午後で、それぞれ練習やトレーニング、ミーティングが行われますが、それに加えて1日4食のビュッフェ形式の食事やリカバリー用プールも完備され、プロフェッショナルな環境が整っていました。
きっとこれまで日本で経験してきた合宿のように、「ハードなトレーニングがスケジュールパンパンに詰め込まれているのだろう」と覚悟して臨みましたが、実際には余裕のあるスケジュールが組まれており、練習強度は高いものの、リラックスできる時間もしっかり確保されていました。選手それぞれが自分に合ったリカバリーや食事を徹底しており、「ハードにトレーニングしたら、ハードにリカバリーする必要がある」という選手の言葉が印象に残っています。

また、ミーティングはすべてフランス語で行われるため内容自体を理解するのは難しいですが、コーチからの一方的な発信だけではなく、選手からも積極的に考えを述べ、活発に意見を交わしながら戦術をチーム全体に落とし込んでいく雰囲気は十分に感じられました。
合宿を通じて、プロ選手の1日を間近で体感することができ、練習への準備や時間の使い方など、多くの学びを得ることができました。ブルーシャークスでは仕事とラグビーを両立させる日々ですが、限られた時間を「いかに質を高めて使うことができるか」が重要であることを改めて実感しているところです。

研修は残り1週間。USAPは週末にトゥーロンとのプレシーズンマッチを控えており、シーズン開幕に向けても戦術の落とし込みが続きます。残り短い期間ではありますが、チームの一員として良い準備をして1週間過ごしたいと思います。
次の最終回は松土選手が締めくくってくれます。ぜひご期待ください。
Merci beaucoup!
