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USAペルピニャンラグビー研修レポート Vol.3(コーチ編)

Bonjour(ボンジュール)、Ça va?(サ ヴァ?)

毎朝、お決まりのフレーズから1日が始まる、ここペルピニャンでの生活も、早くも2週間が経過しました。
今回レポートを担当いたします、FWコーチ兼アナリストの宮本誉久(ミヤモト タカヒサ)です。
南仏の太陽が燦々と降り注ぐなか、選手たちと同じように約1か月のラグビー研修に参加中。USAP(ウサップ)の愛称で親しまれるプロチームの現場は、毎日が新しい発見と学びに満ちていて、刺激的な日々を過ごしています。
まさに――毎日がスペシャルです(竹内まりやさんの名曲より)。

今回の研修の目的
ブレイクダウンに関するポリシーとそのスキルの理解
現地の練習メニューの観察と、応用方法の検討
コーチング哲学に触れ、自身の哲学を磨くこと
パフォーマンス分析の技術をより実践的に学ぶこと

感じたこと – ATTACK編
特に印象的だったのは、“Duel(デュエル)”=1対1の勝負に挑む姿勢です。
ボールキャリアには強い責任感が求められていて、練習の段階からその空気がひしひしと伝わってきます。勝負に勝てば、そのままできる限りボールを止めずに、オフロードパスやダウンポップパスでテンポよく次へ繋いでいくことが優先されます。サポートの形も明確で、状況に応じたドリルが丁寧に導入されていました。失敗は当然起こりますが、失敗を恐れずチャレンジする文化が根づいており、コーチ陣もそのチャレンジを信じて見守っていました。
そして、いざラックとなれば、チーム全体に明確なポリシーがあり、切り替えも非常に速いです。強度の高い練習では、少しヒートアップする場面もありましたが、終わった後には自然とハイタッチ。その激しさと冷静さの「いいバランス」に満ちていました。

DEFENCE編も、やっぱり熱い!
ディフェンス面におけるブレイクダウンの考え方も、非常に明確でした。
練習では、とにかく徹底した反復。チョップタックル、カウンターラックのバリエーション、そしてスティールに至るまで、すべてに「意図」と「理屈」がありました。特に印象的だったのは、アタックのフォーカス練習中でもディフェンスコーチが常に後方から声をかけ続けていたこと。時にはアタック側の声をかき消すほどの勢いで、ディフェンスへの意識づけを常に欠かさない姿勢がとても印象的でした。その徹底ぶりからは、「一瞬たりともディフェンスを緩めない」という強いこだわりが感じられ、それがまるで日常の一部のように現場全体に浸透していました。

(DFコーチからの熱い指導受ける安達選手と金築選手)

アナリストとして
アナリストは3人編成のチームで動いています。現時点ではまだ表面的な理解に留まっていますが、残りの2週間でさらに深く話を聞きたいと思っています。このクラブでも、アナリストは単に情報を出す存在ではなく、「判断をサポートする立場」としての意識が強く求められているように感じています。

次回予告
『出雲育ち、南仏で晴れる!?』