◇3月31日マツダスカイアクティブズ広島戦マッチレポート
清水建設江東ブルーシャークスは3月31日、神奈川県の小田原市城山陸上競技場で行われたリーグワンディビジョン3第11節でスカイアクティブズ広島に71-17で快勝した。チームは3トライ差以上での勝利に与えられるボーナスポイントを加えた勝ち点「5」を獲得。勝ち点を「29」に伸ばして自動昇格圏内の2位をキープ。4月7日に駒沢陸上競技場で行われる次節のクリタウォーターガッシュ昭島との一戦に引き分け以上で来季のディビジョン2昇格が決定する。
少しずつ、でも着実に積み上げてきたものが、咲き初めの桜が見下ろす小田原のフィールドで結実した。前半3分、左サイドでボールを受けたトロケが4人を振り切り先制トライ。1273人の観衆が見守るなか、圧巻のショーが幕を開けた。続く前半14分にキャプテン・白子が自陣から約50メートルを爆走し、ゴール前に一気にゲイン。直後の相手ボールのスクラムを押し返してボールを奪取し、レジャーのトライに繋げた。リーグ開幕序盤にはセットプレーで何度も悔しい思いをしてきたが、練習で毎回のようにフォワード陣が居残り、スクラムの改善に取り組んできた。真っ直ぐ、低く、強く。時間をかけて丁寧に磨き上げてきた外連味のないスクラムは、今では勝利を目指す上で重要な武器になりつつある。
安定したフォワード陣に後押しされ、バックス陣も躍動した。圧巻は59-12のリードで迎えた後半16分。ハーフライン手前の左サイドでソポアンガからボールを受けた金澤がそのまま4人を抜き去り、トライ。「外で綺麗にもらって、長い距離を走るようなプレーに挑戦してみたい」と話していた快速WTBが以前から狙っていたプレーだった。チーム練習がない日でも、下半身の強化を中心に個人練習を地道に続けてきた。その努力がシーズン終盤の大事な試合で身を結んだ。2トライでプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたバンワイクは「今日は特にフォワードがすごく頑張ってくれてボールを運んでくれたから、バックスは本当にアタックしやすかった」とチームメートへの感謝を口にした。フォワードとバックス、そしてチーム戦術と個人技が噛み合い、計11トライの圧勝でディヴィジョン2昇格に王手をかけた。
後半途中からピッチに入り、公式戦100試合出場を達成した菅原は「現状の実力がベストだとチームの誰も思っていない。向上心を持っているから短い練習時間でも(力を)積み上げることができている」と今季のブルーシャークスの躍進について分析する。チームの大半が社会人として仕事を抱えながら戦う「サラガーマン」で、練習は週3日だけ。限られた環境の中でも、今季はミーティングでは外国人選手も含めた多くの選手がメモをとり、チーム戦術について積極的に質問する姿が目立つ。時間のロスなくトレーニングできるように、練習が始まる時間も選手同士で声を出して確認。ハドル(円陣)を組む時間さえ惜しいから、戦術練習ではサイド変更の移動をしながら見つかった課題の解消について話し合う。選手もスタッフも根っからのラグビー好きが集まっている。好きなラグビーを続けたい、上手くなりたい。その一心で出来ることを一人一人が探している。この試合の3日前、チーム全員で2023年にフランスで開催されたワールドカップのアイルランド対スコットランド戦の映像を見た。世界ランク上位のチームでもゴール前のディフェンスではチームの戦術とかは関係なく、気持ちを全面に押し出して相手に圧力をかけている。その姿に、多くの選手たちが胸を熱くした。どんな選手でも、試合になったら勝つためにやるべきことは同じ。自分たちにも出来る。そんな思いが練習の細部へのこだわりを生み、チームを強くしている。
次節は引き分け以上で来季のディビジョン2昇格が決定する大一番。「基本的には昨年の夏過ぎからやってきたことを集大成としてしっかりぶつけるということだと思ってます。そうすれば勝てるという自信も持ってますし、選手たちもそう思ってると思います。しっかり準備をして臨めるように、選手のサポート含め我々もスタッフも一丸となってやっていきたい」と仁木監督。「サラガーマン」として重ねてきた技術と誇りを胸に、目標の舞台まで一気に駆け上がる。
◇仁木監督、白子キャプテン会見
質問者:本日の総括をお願いいたします。
仁木監督)
はじめに多くの関係者の方々、この試合の開催にあたりご尽力いただきましてありがとうございました。前回日野(レッドドルフィンズ)に完敗してしまいましたけど、いろんなフラストレーションが今回少しは晴れたのかなと。そういうゲームだったかと思います。
白子キャプテン)
前節すごくボールロストが多かったので、ボールキャリア(ボールを運んでいる選手)の責任、しっかりトライラック(タックルされた際にボールを地面においてラックの状態を作り出すこと)してその中でボールリサイクル(接触プレーの後にボールを素早くプレーに戻すこと)のスピードを上げていこう、という話が出てました。そちらは試合を通して自分たちのリズムの中ではできた部分も多かったんですけど、普通のただのパスミスだったりキャッチミスがあってちょっと精細を欠いた部分もまだまだありました。タイトなゲームだったり、格上のチームと戦っていく時は、そういうところをなくさないと勝てるゲームも勝てなくなってしまうので、次回そういう精度の部分をもう一度詰めてやっていきたいなと思います。
質問者:リーグワンとして初めての小田原での開催になりました。この競技場での試合をした感想は?
仁木監督)
夢の島が改修工事で使えないというところで、本当に社内のスタッフ、運営側のスタッフの方が尽力してこのグラウンドに縁があって使わせていただくことになりました。本当に素晴らしい芝生でしたし、素晴らしい環境でまずラグビーをさせていただけたことに関して感謝しかないと思ってます。こうやって暖かくなってくると桜の名所にもなってますので、次(4月21日)に中国電力(レッドレグリオンズ)さんと小田原でやる時、その頃はもしかしたら桜が散ってるかもしれませんが、春を感じさせていただける場所で試合ができるということは本当に良かったなと思っています。
白子キャプテン)
陸上競技場だと比較的観客の方と距離が遠いのかなと思ってたんですけど、(プレーしてみると)すごく近く感じたグラウンドでした。歓声や応援の声が私の耳にも届いてましたし、他の選手も多分届いてたと思うので、初めてでしたけどホーム感というか、そういう感じでできたのが良かったです。
質問者:今季1勝1敗だった(マツダスカイアクティブズ)広島にこれだけ圧勝できた要因はどういったところにありますか?
仁木監督)
前節の日野戦で完敗して、多くの課題をいただいたなと。選手がそこの課題に真摯に向き合って遂行してくれた結果じゃないかなと思ってます。ただ前半はまあまあ思ってるようなゲーム運びができましたけど、後半はマツダさんのひたむきなディフェンスだったり、我々の弱点であるモールという点でまだ課題が残ったのかなと思ってます。残り3戦になりますけど、この課題をなんとか克服していけば、ディビジョン2が見えてくると思っています。
質問者:野田選手が相手にトライを取られた後にすぐに取り返す場面が前後半で2つありました。接戦に持ち込ませない、勝ち切るすごく良いプレーをされたと思います。野田選手の評価をお願いできますか。
仁木監督)
表現が難しいですが、野田は普段から頑張れと言ったら頑張らない、頑張るなと言うと頑張る(笑)。そういったところもありますが、彼も年齢を重ね後輩ができて非常に大人になってきている中で、顔には出さないですが、内に秘める闘志は多分チームの中でナンバーワンですし、やらなきゃいけないことは自分の中で一番理解してラグビーに向き合ってくれてる選手だと思ってます。見えない部分の走りだったり、ワークレート(仕事量)などは一番評価ができると思っていますので、そういったところで今日も活躍してくれたのは非常に我々としても嬉しいところかなと思ってます。
質問者:今日は2桁トライの大勝でしたが、攻撃面のバリエーションや精度の部分をどのように感じていますか?
仁木監督)
日野さんとの試合の後に「何か変えるところは?」というご質問をいただいたんですけど、正直私に変えるところは全くないと思ってました。やってきたことを地道に、かつ精度を上げて遂行していく、ここがキーだと思ってましたので、ここは本当に選手がしっかりやってくれた部分かなと思います。
質問者:2本目のトライでは相手ボールのスクラムを押し返してトライを奪いました。今季のフォワード陣の成長をどのように感じていますか?
白子キャプテン)
そうですね。マツダさんとの初戦(1月13日、夢の島競技場)はスクラムからのモールトライで後半4トライ取られて逆転負けを喫してしまっていて。前節のマツダさんとの戦い(3月2日、福山通運ローズスタジアム)の時に、「フォワードがもう一回プライドを持ってフォワードバトルで勝たないと試合絶対勝てないよね」って話をしていて、そこで良いバトルができて勝てたと。今回も特にスクラムをしっかりこだわってやっていこうと。後半ちょっと(フォワードの)メンバーが変わったところで何回かスクラムでペナルティーを取られた部分はあったんですけど、試合を通して優位にスクラムを組めたというところはシーズン通して成長できた部分かなと思ってます。
質問者:前節の日野戦での敗戦から精神的にどのように切り替えてきたのでしょうか?
仁木監督)
試合が終わった後に敗戦を敗戦としてしっかり受け止めようという話はしました。試合翌週の月曜日がオフだったので、火曜日にしっかり試合に臨める準備をするために「この試合会場を出たところからしっかり気持ちを作っていってくれ」と選手に話をしました。選手は火曜日にはしっかり前を向いていましたし、一戦一戦しっかり試合をやろうっていう風にキャプテンからも声をかけてもらっていたので、全く心配するところはなかったかなと思います。
白子キャプテン)
日野さんの時は試合前にかなり堅い雰囲気があって、試合では少し空回りして負けてしまった部分がありました。今日もそういう緊張感はありましたけど、その中でも大好きなラグビーを楽しむというところがないといけないので、その辺はちょっと声をかけて。今年の(チーム)スローガン通り、アグレッシブに行こうっていうことを選手たちで話し合いました。
質問者:次節のクリタウォーターガッシュ昭島との一戦に引き分け以上でディヴィジョン2への昇格が決まります。どのように準備して、どのような戦い方をしたいですか?
仁木監督)
クリタ用の戦い方をするつもりはないので、基本的には昨年の夏過ぎからやってきたことを集大成としてしっかりぶつけるということだと思ってます。そうすれば勝てるという自信も持ってますし、選手たちもそう思ってると思います。しっかり準備をして臨めるように、選手のサポート含め我々もスタッフも一丸となってやっていきたいなと思っています。
白子キャプテン)
クリタさんはフォワードが大きくて、バックスは速いランナーがいて、結構アグレッシブにどんどんアタックしてくるチームです。それを受けるわけじゃなく、自分たちが先制パンチを打てるような準備をまた1週間して試合に臨みたいなと思います。
◇一問一答
・バンワイク選手(2トライを決めてプレーヤー・オブ・ザ・マッチ)
・菅原選手(後半途中出場し公式戦100試合出場を達成)
・野田選手(2トライの活躍)
質問者:前節の日野レッドドルフィンズ戦の敗戦からどのように気持ちを切り替えて今日の試合に臨みましたか?
バンワイク選手)
(菅原選手に向かって)まず100キャップおめでとう。
菅原選手)
ありがとう。
バンワイク選手)
日野戦でこそうまくいかなかったところはあったんですけど、通用する部分も絶対あるし、プロセスをしっかり信じようっていうことをもう一度(選手同士で)話し合って臨みました。
菅原選手)
フォワードとしてはやっぱりセットピース(セットプレー)のところをしっかりもう一回立て直して、自分たちのプレーを取り戻すというところ。あとはブレイクダウン(密集した中でのボールの奪い合い)、キャリー(ボールを運ぶこと)、ワークレート(仕事量)などシンプルなところにこだわるっていうところを徹底してこの1週間やってきました。
野田選手)
(バンワイク選手に向かって)プレーヤー・オブ・ザ・マッチおめでとうございます。
(菅原選手に向かって)100キャップおめでとうございます。
菅原選手)
ありがとうございます。ご丁寧に(笑)。
野田選手)
(前節の)日野(レッドドルフィンズ)に負けて、切り替えて。はい。頑張りました。以上です。
菅原選手)
いつも通りだな(笑)。
質問者:2つのトライを決めて、コンバージョンキック(トライ後にHポールの間を狙ってボールを蹴ること)も11本蹴って8本成功しました。風が強かった中でも精度の高いプレーができた理由は?
バンワイク選手)
3本ミスしたので自分の中では正確ではなかったんですけど、運もあったというか、選手たちがポストの近いところにトライしてくれたのもあったので、決めやすかったというのもあります。キックのプロセスもしっかり信じてやりきりました。
質問者:過去2試合は接戦だったマツダスカイアクティブズ広島に今回大勝できた要因は?
バンワイク選手)
キックとかを交えながら正しいエリアでプレーしようっていうのはずっと話してたんですけど、今日は特にフォワードがすごく頑張ってくれて、バックスは本当にアタックしやすかったっていうのが大きかったですね
質問者:菅原選手、公式戦100試合出場を達成した感想を教えてください。
菅原選手)
100キャップだからこだわりを持ってというような気持ちは持たないようにしてたんですけど、やっぱり出る直前はちょっと緊張しました。だからいつも通りプレーしようと心がけました。フォワードはフォワードのプレーをしっかりすればバックスは絶対に(得点を)取ってくれる、前に出られると、そういうチームだと思ってるんで。そこを前半しっかりやってくれてたんで、その流れをもっと加速できるようなプレーをしようと。そこはいつも通り心がけて(後半途中から)フィールドには行きました。
質問者:スクラムを強みとしているマツダスカイアクティブズ広島に対して、ペナルティーを取ったりとかなりプレッシャーを与えることができたと思います。
菅原選手)
そうですね。過去2試合もセットプレーを強めにしていこうという意識でやっていたので、広島さんが強いから自分たちがどうこうじゃなく、自分たちの強い形をしっかり出せれば勝てると、そういう自信を持っていこうというのが出せたんじゃないかなと思ってます。そういう意味では過去2試合、ちょっとフラストレーションがたまっていた部分も改善できたのかなと思ってます。
質問者:後半フォワードのメンバーが変わった時にスクラムで何回かペナルティーを取られました。試合中でのスクラムの修正ポイントを教えてください。
菅原選手)
自分たちの形を何か大きく変えて修正したというよりは、もう一歩前に出るっていうところを意識すればあとは自分たちの形を出せるというのは田森(海音)と齊藤(遼太)には喋って。そこが修正できたポイントかなと思います。自分たちの良い形をもう一歩作ろう、いつもやってる通りの形に近づこうっていうようなところで修正できたなと思います。
質問者:前半終了間際にトロケ選手がシンビン(危険なプレーで10分間の一時退場になること)となった影響で野田選手がスクラムに入りました。菅原選手から見て、野田選手はどのように映りましたか?
菅原選手)
そうですね。とりあえずフランカーを押すときは両足ちゃんと下げて押してほしいなっていうのは(笑)。あれじゃちょっと(野田選手の前の)(李)優河がかわいそうだったかなとは思いますけど(笑)。でもその時間でも後半の頭でこっちはスコアして始まりましたし、そこは引くんじゃなくて、しっかり前に出ることで、トロケ選手が帰ってくるまで、僕たちの時間で過ごせたかなっていうのはすごい良かったと思いますね。
質問者:野田選手はどんなことを心がけてスクラムに入ったんでしょうか。
野田選手)
いや、本当に邪魔しないように。
菅原選手)
(笑)
野田選手)
余計なことして(スクラムが)崩れて怒られたら、とか。昔練習入った時にありましたよね?
菅原選手)
あったね(笑)。
野田選手)
自分が1年目の時に(バックス)がフランカーと代わるようなサインプレーがあって(スクラムを)やったことあるんですけど、その時にガースーさん(菅原選手のニックネーム)にめちゃくちゃ怒られて。
質問者:その時が今日に活きましたか?
野田選手)
そうですね。もう、ガースーさんのご指導(のおかげ)で。ちょっと足は逆だったみたいなんで、それすらわかんなかったですけど(笑)。
質問者:当時具体的にどんな指導を受けました?
野田選手)
力抜くなって言われたのだけは覚えてるんですけど、なんか、よくわかんなかったんですけど…。すみません。
菅原選手)
よくわかんなかったなら活かせてないじゃん(笑)。
野田選手)
いや今日は(力を)抜いてないっすよ、だから、ずっと。
菅原選手)
うんそうだね、わかったわかった。わかったよ、全力で押してるのが見えた。
質問者:バックスが1人で長い距離を走って点を取るシーンがありました。今までになかった得点のパターンだったと思います。
野田選手)
風が強くて前半とかはキックが蹴れなかったので、そこでバンワイク選手が良いパスをめちゃくちゃ放ってくれてああいう結果になったんだと思います。(普段から)チャンスがあれば狙っていこうっていうのはありました。
質問者:次節の結果で昇格が決まります。どういう準備をして、どのように戦いたいか教えてください。
バンワイク選手)
ゲームプランを崩さず、しっかり遂行し切るところは変えずにやっていこうと思います。今日は点差は開いたんですけど細かなミスはもちろんたくさんあったので、それをしっかり詰めながら一歩一歩修正して次に臨むっていう形です。
菅原選手)
フォワードとしては(大事なのは)やっぱりセットピース(セットプレー)。今日はある程度自分たちの形は出せたと思います。これで自信は持てると思うんですけど、過信にならないように、油断しないように、しっかりこれを積み上げて、もっと良いフォワードパックとしての力を出せるようにこの1週間やっていきたいと思います。
野田選手)
今日みたいに走れるように頑張っていきます。
◇イベントレポート
◎清水建設江東ブルーシャークス×「鈴廣かまぼこ」コラボイベント
清水建設江東ブルーシャークスと小田原の名産品である鈴廣かまぼこのコラボレーションイベントが行われ、ファンクラブ会員限定の抽選会とお土産売店ブースが設けられた。イベントはメインスタンド横のサブトラックで開催された。
「鈴廣かまぼこコラボ抽選会」では、参加者が鈴廣かまぼこの「切れてる板わさセット」やブルーシャークスのオリジナル木製キーホルダー、グッズ割引券を手にするチャンスに大興奮。横浜市から来場した40代の女性は1等賞の「切れてる板わさセット」を獲得。「試合後に買って帰ろうと思っていたので嬉しいです。運を使い果たしました。」と喜びを語った。
抽選会場に隣接する「鈴廣かまぼこお土産売店ブース」では、「FISH PROTEIN BAR」や「ぷちかま」など、小田原の人気の風味を求める来場者で賑わっていた。スポーツと地域の伝統的な食文化が融合したイベントは、参加者にとって忘れられない体験となった。
◎小田原決戦観光情報MAP
清水建設江東ブルーシャークスは、ホームゲーム第5戦(3月31日スカイアクティブズ広島戦)および第6戦(4月21日中国電力レッドレグリオンズ戦)が行われる城山陸上競技場と小田原駅の周辺地図を制作した。「せっかく試合のために小田原に来てもらうなら観光も楽しんでもらいたい」とのチームスタッフの思いから作られた「小田原決戦観光情報MAP」はブルーシャークスのホームページや公式インスタグラム等で紹介されており、ファンの間で密かに注目を集めている。
地図の魅力はブルーシャークスの副務で広報担当の潮田小波さんの個性的なイラストにもある。観光地のアイコンの見本として当初描かれていたこのイラストは、まるでチームマスコットの鮫太朗が描いたかのようなユニークなタッチが特徴で、完成したMAPでも鮫太朗が手にするボードの中に取り入れられている。
地図が公開されると、ブルーシャークスのファンが素早く反応。「遠征組への配慮さすが」、「忍者姿の鮫太朗やと😍」などの声がX(旧Twitter)に投稿された。
「鈴廣かまぼこ博物館」や「小田原おでん本店」など地元の魅力と潮田さんの抜け感のあるイラストが融合したこの地図は、単なる案内図以上の価値を持ち、来場者にスポーツイベントをきっかけとした地域の再発見の機会を提供している。
◎小田原堪能セット券の販売
小田原市と市内の企業・団体とのコラボレーションにより、ファンクラブ会員限定で「小田原堪能セット券」の販売が行われた。セット券には3月31日のスカイアクティブズ広島戦と4月21日の中国電力レッドレグリオンズ戦の観戦チケットと特典が含まれ、観戦席種は「芝かぶりシート」と「S自由席」の2種類を用意。特典として小田原城天守閣入館券や、鈴廣かまぼこの里名物「金目鯛の炙りめし弁当」、鈴廣かまぼこの「箱根ビール」または「小田原みかんサイダー」が各試合でプレゼントされる。販売は2024年3月26日までで、芝かぶりシートのセット券は特に人気が高く完売となった。